バタ念 - Batanen

James Blakeはとにかく音が気持ちいいのでレコードで買ってる。
だからYouTubeに上がってる何本かのライブ音源チェックした時も
Overgrownに入ってるThe Wilhelm Screamを聞いた時も
「あの音をライブでどう実現するんだろう？」って思いがあった。
でも実際の演奏が始まったら、逆にライブが原型なんじゃないかって気がして来た。

ピアノ音を中心としたキーボードにリードされる3ピースバンドの演奏は
（狙ってるのかどうか分からないけど）少し危なっかしい浮遊感があって
圧するように強く降る感じのザラついたロングトーンや重低音とあわせて
まさに普段魅力に感じてる彼の音だった。

多重録音的なコーラスワークは歌ったフレーズをサンプリングしループさせ
それに合わせるように生歌のフレーズを繰り返すことで「実演」されていたが
マイクを通して混ざった会場の歓声を含んだままループされていたことで
熱気を含んだ時間そのものが織り成され増幅されていて録音されたものを超えてた。

でもやっぱり一番の魅力は彼の歌。
あの歌声とメロディは生で聞くべしと思う。